一人旅 五十三次一気完歩など

東海道、中山道など街道歩き

奥州道中十次 2日目 2022/05/22

今日も、大田原は午後からお天気が崩れ、白河は午後からはましなようなので、早朝4時からのスタートです。昨日より30分ほど早く、夜はまだ白みかけたばかりです。ホテルを出ると鶏の鳴く声が聞こえます。多分、こんな日曜日の早朝には、鳴かないで欲しいと願うご近所さんも少なくはないのでしょう。

十次 約 85 km2日目、今日は鍋掛(12.0km)、越堀(1.0km)、芦野(9.1km)、白坂(12.2km)、白河(7.6km)  計 41.9km 5宿の予定。さあ出発です。

大田原を出発

今日は、大田原芦野線県道72号を芦野までひたすら進み、芦野を越えたら国道294号線と国道沿いの集落の中を通っている旧奥州道をトレースしながら北上して白河に向かうのが大まかなルートです。72号線は大部分歩道が整備されていて歩きやすいです。1時間半ほど歩くと那須塩原市に入りました。5時30分ごろです。

御駐輦跡 那須塩原市へ 樋沢神社

那須塩原市に入ってさらに30分程歩くと樋沢の不動明王像、樋沢神社、鍋掛一里塚、鍋掛神社と続き、鍋掛の宿場町に入っていきます。

一里塚 鍋掛宿
鍋掛宿本陣跡地点 那珂川 越堀宿

 

今日の目的地白河まであと28kmの道標がありました。旧道でも30km程度で到着と思うと元気が出てきます。生憎、鍋掛宿菊池本陣跡は遺構もなく、那珂川を渡り、越堀宿を目指します。越堀宿にも遺構は無く、少し歩いたところに鍋掛荘の石碑があります。ここでは休まず、次の芦野宿へひたすら、県道72号線を進んで行きます。寺子一里塚を過ぎ、余笹川を渡り、弁慶の足踏み石を過ぎ那須モータースポーツランドを過ぎると那須町に入ります。

一里塚 弁慶の足踏み石 那須町

夫婦岩の一里塚を過ぎ20分程歩くと芦野宿の見附を越えたのか、いたるところに昔の屋号や生業を記した小さな灯篭のようなものを見かけるようになります。

一里塚 芦野宿

300年の歴史を持つ丁子屋さんという鰻屋さんを過ぎると芦野宿臼井本陣跡に到着、石の美術館になっています。8時半です。本日の大方半分を歩いたことになります。石のベンチに腰掛けて休憩です。

丁子屋 本陣跡地点

あと20km程で、奥州道中も完歩し、5街道制覇になると思うと少し寂しいような気もしてきます。歩き出そうとすると筋肉痛や足の豆の痛みが気になるレベルになってきています。持ってきたロキソニンを飲んで、次の白坂宿へ進んで行きます。次の白坂宿からはいよいよ福島県です。歩いて栃木県と福島県の県境を越えた関西人はどれくらいいるのかなと考えながら進んで行きます。294号線と並行する旧道は、少し高台を通るようになっています。板屋の一里塚を越えていくとまた、国道に戻ったり、側道の集落を通ったりして進んで行きます。白坂までは今日最長の12.2kmこの側道集落への迂回は少し面倒ですが、これが無く淡々と294号を歩いていたら退屈必至です。泉田一里塚を越えいくつか集落を越えていきます、板屋や寄居は間の宿でもあったようです。

板屋一里塚 泉田一里塚 初花清水

初花清水を越えたあたりで傘無しでは歩けない程度の雨になってきました。2mm程度の雨なら傘をさして歩くことに支障はないのですが、しゃがんで休憩するところを探すのが大変になります。芦野を出てから2時間半、淡々と歩くといよいよ福島県突入、越境です。11時です。白坂の峠には境の明神があります。

御小休跡 福島県越境 境の明神

峠を下り進んで行くとようやく白坂宿です。11時15分まだお昼前ですが7時間以上歩いたことになります。白坂宿を越えて白河の市街地へ向かうと雨も小降りになってきました。

白坂宿 本陣跡 戊辰戦争慰霊碑

少し陽も差してきていますが、天気雨のようにまだ傘は必要です。峠を下りきり白河の市街地が見えてきたあたりから雨もすっかりやみました。市街地に入ると戊辰戦争の慰霊碑があります。慰霊碑を越えたところで歩いていてもわかるほど地面が揺れ、携帯からは緊急地震速報のアラーム、周辺の家々の犬が一斉に吠えだす。地震です。茨城県沖で地震があったようです。震度は3程度でどうすることもできないのでそのまま進んで行きます。左手には白河駅が見えてきます、その後ろに見えているのは小峰城です。白河駅の前を過ぎ少し行くと、ついに白河宿芳賀本陣跡に到着、12時45分です。明治天皇が宿泊された脇本陣柳家旅館が遺構として保存されています。

白河駅 本陣跡 柳家遺構
旧陸羽街道追分 小峰城

これで、奥州道中も完歩、5街道制覇です。このまま白河駅に向かっても良いのですが、旧陸羽街道との追分まで歩いてみることにして、もう少し進みます。追分まで小さな峠を越えたあたりから軽い夕立のような雨が降ってきました。本陣跡からすんなり駅に向かった方がよかったかなと考えながら、追分を見て、小峰城に戻ってきたころ少し小降りになってきました。今日は一日傘を指したり片づけたりです。白河駅で、新白河14時50分発の新幹線が予約できました。上尾には16時過ぎに帰着できました。奥州道中は、距離も短く、思い立った普通の週末で完歩できたので、達成感もそれなりでした。5街道の中ではやはり一気に完歩した東海道の達成感がダントツで、もう一度歩きたいと思うのは、東海道中山道です。「5街道」本当に楽しかったです。

 

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