中山道六十九次 12日目 2021/05/04
昨日の約 55km の旅程の結果、少し筋肉痛ですが今日も天気が良さそうなので、続きを歩く事にします。今須 (3.9km)、柏原 (4.0km)、醒井 (5.9km)、番場 (3.9km)、鳥居元 (4.0km)、高宮 (5.9km)、愛知川 (7.9km)、武佐 (9.8km)、計 45.3km が今日の目標です。残りの半分です。コストを抑えたかったので、当日大阪の自宅から移動、米原までは新快速、その後東海道本線に乗り継ぐ必要があり、今日は歩き出しが午前9時前なので、昨日より4時間ほど遅くなっています。距離は昨日より 10km 程度少ないですが、終了時間は昨日よりも遅くなりそうです。前半は短い区間が多いですが、後半になるほど宿場間の距離が伸びてくる精神的にはつらい展開ですが、さあ出発です。
関ケ原の駅を後に進んで行くと、関ヶ原合戦場の名跡案内がいたるところにあります。大谷吉継、福島正則などの名将や、寝返りによって関ヶ原合戦の趨勢を決定づけたとされる小早川秀秋の陣跡などの案内を見ると見物したくなりますが、今日は中山道。次回関ヶ原は、歴史ロマンに浸るために別途来ることにして先を急ぎます。
さらに常盤御前の墓所も発見。ここ関ヶ原には、戦国時代ばかりでなく平安時代までさかのぼる歴史ロマンがあります。
今須までの道中は、名跡だけでなく小さなアップダウンもあって楽しく歩けます。40分も歩いたでしょうか、あっという間に今須宿に到着。午前9時半です。今須宿は、江戸方から59番目の宿場町。残り10宿になったという事です。
残りの宿場は、十指に足るので、次から指折り進むことにします。
今須宿を出て柏原宿へ続く道には寝物語の里の石碑があったり、所々残る旧道を歩くことができたりします。
今日は天気も良く時間的にも普通の活動時間のためか、今まで行き会う事の少なかった中山道ウォーカーらしき人々を見かけます。柏原宿までも約1時間で到着、午前10時半です。ここ柏原宿は、宿場町の風情を保存しようとされている努力が見える街で、なかなかの風情を感じることができます。
今須、柏原は共に 4km 程度と比較的短距離でしたが、次の醒ヶ井宿までは、約 6kmです。一旦JR東海道本線から離れ国道21号線につかず離れず歩く事になります。
小さなアップダウンや旧道を見つけてトレースして歩くこと1時間半、醒ヶ井宿に到着です。ちょうどお昼、12時になりました。醒ヶ井宿は十王水と呼ばれる綺麗な湧水が湧き出す土地柄で、絶滅危惧種に指定されているハリヨが生息しており、観察するために来られている方々が沢山おられました。
ハリヨを観察するでもなく、リュックを背負って一人歩いている僕を怪訝そうな顔で見られるのですが、箱メガネを水中に浸けて腹ばいになって観察されている姿も似たようなもの、それぞれ楽しいと思う事をすればいいかなと思いながら、本陣跡を見て次の番場宿へ向かいます。
番場宿までは 3.9km 40分ほどで到着です。本陣跡や明治天皇ご休憩所などを見て、次の鳥居元宿に進みます。
鳥居元宿への道中南北朝の古戦場の案内を発見しました、室町時代です。
今日見た史跡の歴史的な順序は、常盤御前、南北朝古戦場、関ヶ原合戦場で良かったかななどと考えてしまいます。鎌刃城跡の案内を過ぎ進んで行くと摺針峠。峠を越え平地に出て少し行くと鳥居元宿に到着、もう彦根市です。
湖東に出てきました。何年か前に歩いて琵琶湖を一周した際は、できるだけ湖畔を歩いたので、もっと西側を通った感じになります。午後2時になりました。まだ 24km 近く残っているので、かなりペースアップしないと武佐宿到着は夜になってしまいそうです。時速 6km にペースアップし続きを歩きます。1時間少しかかって、高宮宿に到着です。午後3時15分くらいです。
近江は琵琶湖があるためか、道幅が狭く道路も少ないため、狭い道路をそこそこの交通量で車が行き交います。歩行者用のスペースは、緑のペイントだけなので、薄暮時は車に要注意です。できるだけ明るいうちに歩いておきたいので、休まず愛知川宿に向かいます。
本陣近くの円照寺を過ぎてすぐ犬上川です。明日は端午の節句、沢山の鯉のぼりが泳いでいます。鯉のぼりに別れを告げ、平地の一本道をどんどん進んで行きます。
犬上川から1時間ほど歩くと宇曽川です。愛知川宿まではあと 2km ほどです。
鳥居元宿から、約1時間半で愛知川宿に到着、もうすぐ午後5時です。本陣跡のコミュニティーセンターで、5時まで休憩させていただきます。
今日の最終目的地、武佐宿はここから約 10km、近江八幡の日没時間は午後6時40分ごろ、日没しても少しの間は明るいですから、午後7時には到着したいところです。
さらにペースアップして行きます。
愛知川を越えて東近江市に入ると旧五箇荘町の旧跡ごとに案内板があります。東近江市が五箇荘を保全していこうとされているのが伝わります。五箇荘を過ぎ少し行くと安土です。安土城跡はここからは見えませんが、ロマンです。
安土までくれば近江八幡は目と鼻の先、気分もペースも上がってきます。愛知川宿から武佐宿まで1時間40分ほどで到着、午後6時40分です。そろそろ、街灯の灯り始めるころ、本陣跡を見物します、今日の目標は達成です。
調べると、近江鉄道、武佐発 18:54 があります。時計は6時50分、駅まで 400m 走れば間に合いそうです。昨日今日通算 100Km 歩いた後に走らないといけないとは思いませんでしたが、これを逃すと、2km ほど歩くか、30分後の電車に乗るかです。
踏切を越えた所で遮断機が下りました。電車が来るようです。無人駅の武佐駅、近江八幡行のホームに滑り込み、なんとか無事電車に乗れました。電車なら5分で近江八幡です。